
自分が陣取りたい席を確保するため早朝から整列する映画ファンの人たち。
私もこれから最後尾に並びます。
この時、8時ちょっと過ぎ。

例年8時頃に当日券(50枚前後)を売り出すのだが、今年は早々と完売!
直後に手書きで「チケット1枚 探しています!」と書いて、大行列の中をを奔走する女の子がいたけど、彼女無事GET出来たのかな?
開場は10時半。
真っ先に席を確保すべくホール内へ。何とか1階席の真ん中辺りが取れました。
休憩のたび「スミマセン、スミマセン」の連呼は覚悟の上です。

席が取れたところで今年のパンフレット(600円)を買いました。
表紙は作品賞に選ばれた「凶悪」の1シーン。
11時過ぎ、実行委員長・北見さんの挨拶があり、続いて審査委員長・高井祿郎氏の開会宣言があり、今年のヨコハマ映画祭が始まりました。

オープニング上映はベストテン第3位「ペコロスの母に会いに行く」。
認知症の母親と介護する息子という考えただけで暗くなりそうな題材を、監督賞も受賞した森崎東監督が見事に映像化。
ギャグやユーモアを織り交ぜて、登場人物もみんな明るく、元気な作品になっています。
撮影の浜田毅氏が撮影賞に選ばれました。
主演の赤木春恵氏。私ら世代だと金八先生の校長役がまず浮ぶなぁ。

そういえば、介護ペルパー役で第2シリーズの加藤優役だった直江喜一がチョイ出ています。
約20分の小休憩の後、「デジタル映画の未来は…」と題したトーク。
この日の上映3本を含め、DCP上映が主流を占めている現在。
何度上映しても劣化しない、メンテナンスが映写機よりも容易など色々メリットもあるが、映画産業を支えてきたフイルム文化を、合理化だけのために消滅させてはいけない。
進行役に北見さん、横浜シネマ ジャック&ベティの支配人、㈱映像機器システム社の代表がゲスト。
映画祭の流れとは直接関係のないお話だったので、昼食を取りに出られた方が沢山おられた時間帯でした。
次に、恒例・若手映画評論家(?)による映画展望。
桂千穂氏、北川れい子氏、秋本鉄次氏、金原由佳氏が登壇。進行は襟川クロ氏。
そして14時より、お待ちかねの個人賞表彰式。
俳優さんを中心にレポートします。ご了承下さい。
最優秀新人賞は星野源氏、三吉彩花氏、黒木華氏。

星野源氏。
2月6日に武道館でライブを控えている中、表彰式に駆けつけ、申し訳なさそうに関内ホールを後にしました。
スピーチでは全快報告と映画の1シーン(ゲロの放物線)のエピソードを披露。
対象作品は「地獄でなぜ悪い」「箱入り息子の恋」
面白かったのは、高井審査委員長が表彰状を読み上げようとしたその時、両手を差し出してしまった星野さん。

とっさに糸巻きする動作をして、場内を和やかな雰囲気にさせてくれました。

三吉彩花氏。
顔小さぁ~。モデル出身だそうです。
対象作品は「旅立ちの島唄~十五の春~」「グッモーエビアン!」。

黒木華氏。
対象作品は「舟を編む」「草原の椅子」「シャニダールの花」「くじけないで!」の4本。
最新作は山田洋次監督「小さいおうち」。
大阪出身とのこと。
助演女優賞は2人。

渡辺真起子氏。
「チチを撮りに」「おだやかな日常」「だいじょうぶ3組」ほかに出演。

二階堂ふみ氏。
対象作品「地獄でなぜ悪い」「四十九日のレシピ」「脳男」。
デビューは「ガマの油」(役所広司初監督作)。印象に残っているのは園子温監督「ヒミズ」。

助演男優賞はリリー・フランキー氏。
対象作品「そして父になる」「凶悪」。

「そして父になる」では、けして裕福ではないが、壊れたおもちゃを修理しては子供達から尊敬される電気屋のおとうさん。

「凶悪」では一変し、家族から依頼された親や老人に生命保険をかけて、殺めるのはヤクザにやらせて自らは手を汚さない正に凶悪な中年男を演じた。

共演のピエール瀧のヤクザも堂に入っていて凄かったけど。

主演女優賞は真木よう子氏。
対象作品は「さよなら渓谷」。残念ながら未観。
何とホットパンツで登場。すらっと伸びた素足についつい目線が…おいおい。
因みに「そして父になる」ではリリーさんの妻役でした。

そして主演男優賞は福山雅治氏。
対象作品「そして父になる」「真夏の方程式」。

受賞後のスピーチ直後、花束を持って駆けつけた女性ファンが舞台前に殺到。一時表彰式が中断する事態になりました。

再開後、リリーさん、真木さんが呼ばれ、福山さんを含めた3人で「そして父になる」の裏話。

撮影中、子供の溶け込んでいたのはリリーさん(映画観てても何となく分かる気がする)。

悔しかった福山さんは、映画版「ドラえもん」の主題歌を歌っていたことを話して何とか挽回したとか。

本当ならばこの輪の中に脚本賞を受賞した是枝監督がいるはずなのですが、この日の朝インフルエンザで発症しダウン。欠席となりました。
その他の表彰者(順不同)
撮影賞 浜田毅氏
音楽賞 安川午郎氏
森田芳光メモリアル新人監督賞 白石和彌氏 中野量太氏
監督賞 森崎東氏

作品賞は「凶悪」。
登壇予定だった映画「凶悪」プロデューサー、千葉善紀氏が当日朝にぎっくり腰で、よもやの欠席。
配給先の日活から代理人の方が登壇されました。

最後にメディア関係の集合写真の撮影会が行われ、例年とはちょっと雰囲気の違った表彰式が終了しました。
20分の休憩を挟み、本日2本目の映画「舟を編む」(ベストテン第2位)の上映。
福山雅治氏のファンはほとんど帰られたようです。
私もここで休憩を取りホール外に出ました。
時間が押していて、「凶悪」の上映は19時頃に。

ルポルタージュ「凶悪-ある死刑囚の告発-」をベースした作品で、いきなりリアルで凄惨なシーンから始まります。
このシーンは伏線になっていて、最後の方でつながります。
リリーさんが「誰がこんな映画観るの?」なんて、冗談とも本気とも取れるコメントをされていましたが、第33回のヨコハマでベストテン2位となった「冷たい熱帯魚」同様に、ドロドロとした殺人がテンコ盛りの作品が映画ファンに評価される状況って…。
最後に実行委員長の北見さんからご挨拶。
来年の第36回ヨコハマ映画祭は、この関内ホールではなく、お隣の桜木町にある神奈川県立音楽堂で開催するそうです。
何でも、関内ホールが外壁工事を行うのが理由とのこと。
定員数が気になったので、帰り際に北見さんに直接お話を伺いました。
「ほとんど変わらないので、問題はないですよ!」と聞いてホッとしました。
さあ、来月はおおさかシネマフェスティバル2014 〜映画ファンのための映画まつり〜です。
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